私たちはその季節ごとの美しい日本語の挨拶を大切にしてきました。
ビジネスの場においても日本の美しい季節を愛でる心を忘れずにおきたいものです。
新年
新しい年を迎えるにあたって、縁起のよい言葉を集めてみました。
年賀状に添えたり、ご家族揃って書初めなど、いかがでしょう。
- 千歳 数えつくせない程の年
- 吉祥 めでたいきざし、よい前兆
- 瑞祥 めでたいしるし、兆候
- 万福 幸福の多いこと
- 大吉 非常に吉なこと
- 福寿 幸福で長命なこと
- 弥栄(いやさか) いよいよ栄えること
- 福籠 鳥のフクロウにかけて、幸せを籠に入れて逃げないようにすること
- 千客万来 かわるがわる多くの客が入ること → 商売繁盛
- 日進斗金 毎日一斗のお金が増えるという意味 → 商売繁盛
- 大願成就 願いがとげられたこと
- 四海兄弟 世界中の人は兄弟のように仲良くすべき
珍しいところではこんなものも
春夏冬 二升五合(秋がない 一升の倍 一升の半分)
商い(飽きない)商売繁盛 と読みます
言葉は言霊といいます。福福しく縁起の良いことばをとなえることで、自分や周りに幸せを呼び込みたいものです。
一月 睦月(むつき)
年頭の挨拶の次に使う時候の挨拶をあつめてみました。
- 厳冬の候
- 大寒の節
- 寒気身にしむこの頃
- 厳寒のみぎり
- 七草粥も過ぎ
- 松の内も明けて
- 例年にない穏やかな寒の入り
- 寒中お見舞い申し上げます
- 北風が頬を荒らすこの頃
- 鍋物の恋しい季節となりました
二月 如月(きさらぎ)
暦の上では2月4日が立春。
まだまだ厳寒でありながらも、春を待つこの季節にふさわしい時候の挨拶を集めてみました。
- 立春の候
- 早春の候
- 立春には名ばかりの厳しい寒さが続いております
- 寒気冴えかえり
- 節分の豆買う頃となりました
- 冬ざれの庭に寒椿が美しく
- 日脚伸びる頃となりました
- いくらか寒さもゆるみ
- ようやく福寿草が頭をもたげてきました
- 梅のつぼみもふくらみ春の待ち遠しい頃となりました
三月 弥生(やよい)
案内状、挨拶状のはじめに添えられる時候の挨拶。
受け取った方の心がふっと和むようなその時の季節感にぴったりの言葉を選んで使いたいものです。
- 仲春の候
- 梅の香るころとなりました
- 啓蟄を過ぎようやく春めいてまいりました
- 水温むころとなりました
- 桃のつぼみもふくらみ・・・
- 木の芽張る美しい季節を迎えようとしております
- 春日麗かな頃となりました
- 鶯の囀りに春を感じる頃となりました
- 春彼岸が近くなり暖かくなってまいりました
- ひと雨ごとに暖かくなってまいりました
四月 卯月(うづき)
卯月の季語を使った時候の挨拶をいくつか集めてみました。
- 陽春の候
- 春暖の候
- 春風駘蕩の候
- 晩春の折から・・・
- 霞立つ頃となりました
- 花の頼りも聞かれる今日この頃
- 桜花爛漫の頃となりました
- 花冷えの今日この頃
- 春も半ばを過ぎました
- 春日のどかな今日この頃…
- かげろう燃える頃となりました
- 野遊びの心地よい季節となりました
- 葉桜の季節となりました
- 山笑う頃となりました
- 行く春を惜しむころとなりました
五月 皐月(さつき)
皐月の季語を使った時候の挨拶をいくつか集めてみました。
- 惜春の候
- 新緑の候
- 立夏の候
- 風薫る五月となりました
- 大空にこいのぼりの躍るころ…
- 田植え時となりました
- 緑滴る美しい季節になりました
- 木々の緑が目にしみるようです
- 新茶の出回るころとなりました
- 鳥も巣立ちの時を迎え
- 幼鳥を目にする頃となりました
- 牡丹があでやかに咲き誇り…
- 藤花の美しい季節となりました
六月 水無月(みなづき)
水無月の季語を使った時候の挨拶をいくつか集めてみました。
- 麦秋の候
- 薄暑の候
- 入梅の候
- 青田をわたる風もさわやかに…
- 気が付くと葉かげに青梅がみずみずしく実っています
- 梅雨の気配が感じられるようになって参りました
- 花菖蒲を愛でる頃となりました
- 向暑の折から
- 紫陽花が庭先を美しく彩る今日この頃…
- うっとうしい梅雨空が続いておりますが…
- 若鮎が出回る頃となりました
- 夜更けに鳴くホトトギスの声に夏の訪れを感じるようになりました
七月 文月(ふみづき/ふづき)
長月の季語を使った時候の挨拶をいくつか集めてみました。
- 盛夏の候
- 大暑の候
- 酷暑の候
- 暑気日ごとに加わり…
- 梅雨明けとともに厳しい暑さとなっております
- 緑陰が心地よい頃となりました
- 暑さ厳しき折から
- 節電と知恵比べの夏がやってきました
- ネクタイを外してもなお汗のにじむ毎日ですがいかがお過ごしでしょうか?
- 冷や物の恋しい季節になりました
- 朝顔のつるにも涼を感じる今日この頃…
- 百合が香り豊かに咲き出しています
八月 葉月(はづき)
葉月の季語を使って時候の挨拶をいくつか集めてみました。
- 残暑の候
- 初秋の候
- 新涼の候
- 残暑厳しき折
- みちのくの夏祭りがいよいよ始まろうとしています
- 寝苦しい夜が続いておりますが
- 立秋とは名ばかりの厳しい暑さが続いておりますが
- 連日の雷雨に傘の手放せない今年の夏ですが
- 暑さもようやく峠を越え
- 夏を惜しむように蝉時雨が聞かれます
- 盆踊りに向かう子供たちの浴衣姿が好ましく
- 朝夕涼味を覚えだいぶ過ごしやすくなって参りました
九月 長月(ながつき)
長月の季語を使った時候の挨拶をいくつか集めてみました。
- 秋冷の候
- 爽秋の候
- 新秋快適の折
- 秋涼心地よき頃となりました
- 虫の音に秋の訪れを感じるころとなりました
- 空の高さを感じる頃となりました
- 流れる雲も秋めいて参りました
- 朝夕はめっきり涼しくなり
- 秋の七草も咲きそろい
- 秋色日増しに濃くなり
- 月をめでる季節となりました
- 赤とんぼを見かける季節になりました
十月 神無月(かんなづき/かみなしづき)
陽暦の十月は、だいたい陰暦の九月(長月)にあたります。
この時期にあった時候の挨拶をあつめてみました。
- 秋麗の候
- 仲秋の候
- 秋もたけなわとなってまいりました
- 秋気澄む頃となりました
- 秋晴れの過ごしやすい日和が続いております
- 虫の声も冴え、秋の深まりを感じる今日この頃
- 新米の便りも聞かれ、食べ物のおいしい季節となりました
- スポーツの秋となりました
- 秋の夜長、読書を楽しみたい季節となりました
- 行楽にはぴったりのさわやかな季節になりました
- 木の葉が色づき始め・・・
十一月 霜月(しもつき)
陽暦の十一月は、だいたい陰暦の十月(神無月)にあたります。
この時期にあった時候の挨拶をあつめてみました。
- 晩秋の候
- 寒露の候
- 霜降の候
- 菊薫る頃となりました
- 菊日和が続いております
- 行く秋を惜しむ頃となってまいりました
- 秋寒を覚える頃となりました
- 木々も葉を落とし、日増しに寒くなる折から
- 落ち葉が舞う季節となりました
- 日脚が短くなり冬隣といった感のある日が続いております
- 冬鳥が渡ってくる時節となりました
- そろそろコタツの恋しい季節となりました
十二月 師走(しわす)
陽暦の十二月は、だいたい陰暦の十一月(霜月)にあたります。
この時期にあった時候の挨拶をあつめてみました。
- 初冬の候
- 歳末多忙の折
- 初雪の便りが聞かれる頃となりました
- 暦も残り1枚となりました
- 小春日和に歳末の緊張が和らぐ今日この頃
- 気ぜわしい年の瀬を迎えております
- 木枯しの季節となりました
- 年内余日なくあわただしさが増しております
- 光陰矢の如しと申しますが今年も残りわずかとなりました
- 年惜しむ頃となりました